昨日は生き辛さを解消する個人セッションでした。クライアントさんの話を聞いて、涙が止まらなかった(泣)本当によく頑張りましたね(泣)
Aさんは、幼少期にお父さんにいつもいつも叱られていたそうなのですが、本人はその記憶がすっかりないのです。妹さんやいつも一緒に遊んでいた従姉妹たちに言われるそうなのですが、本人は全然覚えていないとのこと。消去するほど彼女にとって辛い記憶だったのでしょう。彼女は父親は博識で尊敬すら抱いていたようです。つい最近までは。。。
大人になり、結婚し、子供を二人授かりましたが、旦那さんが金銭的にだらしない人で離婚。シングルマザーになり、実家に戻ると、両親が家を新しくしたいからと共有名義で住宅ローンを組まされたそうです。
しかし、ローンは彼女一人が払い、その上、父親と母親の生活費も彼女が持ち、そのうち母親が病気になり、家事に、育児に、母親の看護に、仕事、そして家のローン・・・。全てが彼女にのしかかりました。父親は非協力的どころか、日頃の不満を彼女にぶつけ、母親の親戚は遠くから見舞いやらと来て、そんな親戚達にお金を包むのも彼女がしたそう。母親は早くに亡くなりました。しかし、話を聞いているとこの母親も随分勝手な人で、父親に激しく叱責されている子供たちを庇ったりはしなかったようです。
そんな状況下で、私だったらブチ切れるところですが、彼女は全てを引き受けました。その時は疑問に思う余裕もなかったようです。「とにかく頑張らなきゃいけない。」「子供もいる。」「食べていかなきゃいけない。」「頑張って支えなきゃいけない。」と必死だったのです。
どうして住宅ローンを組まされた時、「NO」と言えなかったのでしょうか。彼女はあの時まったく乗り気ではなかったのです。「なんで私が引き受けなきゃいけないの?」と思っていたのです。でも「NO」とは言えませんでした。どうせ「NO」と言ったところで、通用しない、結局はやらざる得ないと思っていたからです。
私は誘導しながら、彼女の感情を掘り下げていきました。
すると幼稚園の時の記憶にたどり着きました。彼女は絵や図工が得意で、注目されることが多かったそうです。いつも作品が選ばれるのですが、先生にもうちょっとここをこうして、ああして・・・と手直しを要求され、言われる通りにするのですが、結局先生が納得する仕上がりにはならず、「仕方ない。もうこれでいいか・・・。」と最終的にはサジを投げられてしまったそうです。子供心に「じゃ、選ばなきゃいいじゃない!」と思っていたそうですが、そこでもNOとは言えませんでした。
私は彼女に、「もうやめた!やらない!」と言ったら、どんな困ることがあるんですか?と聞きました。最初、周りの人に迷惑がかかる・・・と言っていたのですが、周りの人ではなく、あなたはどうなってしまうのでしょう?と・・・。
すると、「ダメな奴って思われてしまう。」
「ダメな奴って思われたら何が困るんですか?」
「次から相手にされなくなる・・・。」
彼女が「NO」と言えないのは、相手にされなくなる恐れからだったのです。自分の存在意義を守るためだったのです。
私はその思いを彼女に受け入れてもらう誘導をしました。「相手にされなくなるかもしれないと思って怖かったんだよね、そう思ってそう感じていい。そう思ってしまって当然だよね。怖かったよね。それを感じることを自分に許してあげて−。」
父親に叱られた記憶を消し、尊敬の対象としてみていたのも、父親を嫌いになりたくない(=父親に嫌われたくない)、見捨てられたくないという自己防衛だったのです。
「あなたがいちばん大変だった時、家事に、育児に、仕事に、看護に、住宅ローンまで抱え、父親の小言まで引き受けていた時、あなたはよくやったと思います。誰もあなたを褒めてくれなかったかもしれませんが、今、あの時のあなたに「よく頑張ったね。」って褒めてあげてください。他の誰でもない、あなたがあなたを認めてあげてください。」
そして、今父親に対して、どう思っているかを感じてもらいました。
「いなくなっちゃえばいい」
これが彼女が父親に思っていた本当の気持ちでした。
私はその思いをイメージとして視覚化してもらい、そのエネルギーがいつから彼女にあったのかを彼女に聞きました。
すると、生まれる前から・・と。
そして、それは「もっと早く気づいて欲しかった」と。
妹さんは前世の記憶を夢で見ることができるそうですが、以前も姉妹で、父親から虐待されていて、逃げようとしたけど捕まってしまったことがあると聞いたそうです。
父親との関係は前世からの根深いものだったのです。
私は「いなくなっちゃえばいい」というそのエネルギーを感じることを許すように言いました。「いなくなっちゃえばいいと思っていい。あんなひどいことをされたのだから、そう思って、そう感じるのはちっとも間違ってない。ダメなことじゃない。そう思うことを自分に許してあげて。」
このセラピーは、受容なのです。手放すことも、書き換えることもしません。ただただ、感情を丸ごと受容していく−。
そして、十分受容しきったところで、彼女に問いました。
「この思い、エネルギーを持っていたことで、あなたにとって得られてきたこと、守られてきたこと、メリットはありますか?」と。
すると彼女は、「どんな状況でも、どんな嫌な人間でも、その人が困るようなことにならないように助けてきた。」と答えました。
一見ネガティブな感情も、すべて受容してしまえば、愛でしかないのです。彼女はこの感情をずっと持ってきたことで、いろんなことを乗り越え愛を体現してきたのです。
誰かに褒められなくても、認めてもらえなくても、自分自身が自分をいちばん愛してあげること。
そして、どんなネガティブな思いや感情も、押し殺さず、感じきって、受容してあげること。
誰もが少なからず心に傷を抱えています。その傷が無意識に人生の選択肢を決め、可能性を狭めてしまっています。本当は幸せになれるのに、自分自身に枷をはめてしまうのです。
でも、すべては愛を思い出す触媒でしかありません。深いところに隠されたその宝物を見つけるために私たちは生まれてきたのです!
私は宝探しをお手伝いするこの仕事が大好きです♡
一緒に泣いたり(時にはクライアントさんより先に泣いてしまいますが。。。汗)、感動したり、生まれ変わる瞬間をサポートできることに喜びを感じています。生きていてよかった!人生はこんなにも愛で満ちているんだ!と気が付いてもらえたら幸いです。
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